上海幸福商会。
VV、MGとマナ、ナディアはレオンと幸福商会の事務所で話をしていた。
VV「アメリカが奉天を攻略しようとしていたという情報は
レオンもつかんでいたんでしょう?」
レオン「まあな。しかし…」
MG「しかしって、何かあるの?」
レオン「いや、実は、奉天を攻略しようとしているのはアメリカだけじゃない」
VV「へ?」
レオン「俺はアメリカ以外の、ソビエト、中国国民党、中国共産党からの奉天攻略の依頼を受けている」
VV「え、何で皆、揃いも揃って、レオンのところに依頼が来るの?」
レオン「満州は俺のテリトリーだからな。誰より詳しい」
MG「でも、レオンは諜報員であって、工作員ではないと言っていたのに…なぜ破壊工作を受けたの?」
レオン「そうだ、工作員は俺の仕事ではない。しかし、ちょっとしがらみがあってな。
実は関東軍に俺の知り合いがいて、恩がある」
ナディア「奉天を攻撃させたくないのに、仕事を受けたと?」
レオン「ガン・ブルーの見立て通り、俺なら攻撃しながら丸く収められる」
VV、MG、マナ、ナディア「さすがだわ」パチパチパチ
レオン「昔話だが、俺が教育を受けたスパイ組織でタチアナという姉貴分が居た。」
マナ「その人は今どこにいるんですか?」
レオン「白井龍哉という名前で、関東軍に潜り込んでいる。大尉だ」
VV「女なのに関東軍で大尉?しかも男として?日本人なの?」
レオン「いや、白ロシア人だ」
VV「身体検査で女性だってバレないのかな」
レオン「諜報員だから、身体検査はパスだ」

レオン「俺が所属していた機関は、ロシア軍と関東軍に情報を売っていた」
VV「レオンは昔から蝙蝠みたいな…、いや、フリーだったのね」
レオン「あいつは軍人の格好をしているが。今まで猫の子一匹殺したことはない」
ナディア「そんな女性がなぜスパイになったのかしら?」
レオン「演技が上手い。男にも女にもなれる。日本人にもロシア人にもな」
VV「でも、その組織はもう無いんでしょう?」
レオン「俺が潰した」
MG「じゃあ、なぜタチアナさんはまだ奉天にいるのかしら?」
レオン「奉天を離れられない訳があるのさ。日本軍はタチアナにとって金蔓だ」
奉天に居るタチアナ。
タチアナは、満州の貧しい子供達の援助をしている。
軍にいるときは男装だが、子供達の前では女の服に戻る。
タチアナが援助する施設の中で、子供に囲まれながら考える。
子供達を見ていると、小さい時に一緒に過ごしたレオンを思い出す
(あの野うさぎと呼ばれていた子が、今では超一流のスパイだとは…。
それに引き換え、私は少し休みすぎていたな)
上海幸福商会
MG「彼女が奉天に居るから、奉天を攻めにくい?」
レオン「そんなことはない」
ナディア「レオンさんはその組織でタチアナさんに育てられたのね」
レオン「いや、俺は誰にも育てられた覚えはない。勝手に育ったんだ」
MG「それだから誰の言うことも聞かないのね」
レオン「俺は諜報員だから情報を得るのが仕事だ。人を殺したりはしない」
マナ「じゃあ、レオンさんは今まで人を殺したことは無いんですね」
レオン「ああ、今まで一度も人を殺したことは無い。
勝手に海に落ちて死んだ奴はいるがな。いや、何人か勝手に死んだか…」
VV「死んでんじゃん」
レオンが「人を殺したことは無い」と言った後で付け足すセリフ
「スパイは情報の運び屋で、殺し屋じゃない」
VV「レオンの哲学ね。他のみんなはそう思ってないかも」
VV「今度攻めてくるのがジャッカルなら、タチアナさんのコードネームは?」
レオン「白狼だ」
MG「レオンのコードネーム何だった?」
レオン「野ウサギ (Hare)。まだ子供だったからな」
VV「かわいい」
レオン「ほっとけ」
【s00025】